【トレーニング】シングルスピードシクロクロスのパワー分布【レース強度】
トレーニングメニューの裏付け
SSTにせよタバタにせよ、それが必要な理由があるはずです。僕の場合、おそらく多くの人もそうだと思うのですが、書籍や選手ブログなどを情報源としてトレーニングメニューを組み立てていました。シクロクロスのレースはマイクロインターバルの連続だと言われています。でも薄々感じてた。機材が違えばトレーニング内容も変わるはず。
そんな訳で一度シングルスピードシクロクロス(SSCX)のレースを数値化してみることにしました。それによりトレーニングメニューを最適化できるはず。
小貝川リバーサイドパーク(冒険ランド)でパワーを計測
2019年1月中旬のこの日は、気温は8℃程度ですが西北西の風が強く、それもあってかほぼ貸し切り(ちょうど代田選手と入れ違い)。小貝川の常設コースは1周1.5km。路面は硬く乾いた土が中心です。MTBコースとして作られているので、バームや小さなテーブルトップがあります。長いホームストレートもあり、パワー計測をするのには丁度良いコースだと判断しました。※シケインは省略しました。
計測時間はC3のレースを想定して30分です。ガーミンでタイムを見ながら7〜8周することになります。
マシンのセッティングは前シラクマッド1.8bar/後シラク1.8bar、ギア比は39×18でした。
ソロでレース強度は色々辛いけど計測完了
結局7周して計測完了しました。レースやzwiftに慣れてしまって、完全なソロ練習はモチベーションを保つのが難しかったです。レースや練習を思い出しながら目の前に誰か走っている姿をイメージしました。
Stravaのログはこちらです。
10.3 km Ride Activity on January 19, 2019 by Mao G. on Strava
結果:ゾーン1&7が60%を占める
- ゾーン1:主にコーナーリング。手前での減速やコーナーリング中
- ゾーン7:コーナー後の加速。その際は意識的にダンシング。重いギアで加速。
ゾーン1とゾーン7で全体の60%も占めています。ゾーン1は主にコーナーリングで脚を止めていたり緩めている時間です。小貝川のコースは細かいコーナーが連続するのでしっかり数字に現れてます。実際の茨城シクロクロス小貝川ステージだと、長いストレート区間が増えるので、ここまでゾーン1が多くはならないと思いますが。
そしてゾーン7ですが、コーナー後の加速が主な要因だと感じます。今回は意識的にダンシングを組み入れたのもありますが、ここまで大きな割合になるとは思っていませんでした。SSCXの場合、軽いギアに落として加速するという常識が通用しません。ある程度重いギアを踏んで加速するので、それもゾーン7が増えている要因だと考えられます。
10秒毎にダンシング加速していた
上の画像は1周(約4分30秒)する中での各指標の推移です。やはりシクロクロスレースはインターバルの連続だと言う事が分かります。パワーの項目で頂点になっている部分が27カ所あります。4分30秒で27回ダンシングで加速してるので、単純計算で10秒毎にダンシングです。なんか見えてきましたね。
データを元にメニューや機材を考える
練習メニューは本番のシミュレーションであるべきという原則に従ってこんなメニューはどうだろうか。
5秒マックス加速+10秒レスト×25リピート
5秒で500w-600wまで加速。肝心なのはゼロ加速から如何に早く指定ワットまで持っていくか。ダンシング、シッティングの両方で。
機材面でも、ここまで加速回数が多いならギア比は軽くても良いかもしれません。乗り手のスタイルもありますが、そのコースで出せる最高速度に最短で到達できるギア比こそ、SSCXライダーが見つけるべき究極のギア比です。
40%もあるゾーン1の練習も大事
ゾーン1とはつまりコーナーリングであると言えます。コーナーリングの重要性は誰もが分かっているはずですが、室内トレーニングではカバーできない部分なので、積極的にコースに行ったり、カラーコーンを使った8の字を繰り返す必要があります。バイクのセッティングも含めて考える事で、荷重しやすいポジションを見つけられれば、より効果的ですね。
腰山選手の記事が参考になります。
データを活用して戦略的なSSCXライフを!
時間がないサラリーマンライダー、それもSSCXというマイナーマシンで走る僕にとってデータは力強い味方です。納得のいくトレーニングで納得できるリザルトを得られたら最高ですね!